高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

無意識理論と占い

1 フロイトの無意識理論
フロイトの無意識理論によると、心理は意識世界と無意識世界に分割でき、さらに、意識世界は、狭義の意識世界と前意識世界に分けることができますが、前意識は思い出すことができる記憶のことなので、意識世界に戻ることが可能です。
無意識世界には、消された記憶の領域と本能の領域があります。
人間は、しばしば意味不明の行動を取る場合がありますが、フロイトはその原因の一端を無意識のうちに眠っている、消された記憶にあると考え、心的障害治療のターゲットとしました。
フロイトの治療法は、無意識の領域に働きかけて、消された記憶を思い出させ、意識世界に呼び戻し、現実と対峙させ、認識・理解することにより、心の傷を消滅させ、症状を改善させる手法です。
理性などは錯覚であり、人間も動物も本能だけで行動する存在であると考えられた時代に無意識世界を意味づけたパイオニアの栄光は今でも失われていません。
2 占いと欲望
無意識世界に存在する本能には、欲望と予知能力を司る直観があるという仮説を立て、この二つは対立する概念である、と捉えると占いの正体がわかりやすくなります。
直観は、本能の下にこっそりかくれているため、日常生活では直観を言語に変換できません。占いの効用は、人間の虚飾性をはぎ取りいきなり直観をひっぱりだして、行動の正しい指針を教えることですが、欲望にとらわれた場合は、的中せず、当たっても解釈を間違え、誤った方向へ進むことを考えると、占いの最大の障害は、欲望であることがわかります。
強欲は直観発揮の阻害要因であり、占い師は、際限なくふくらむ金銭欲やあさましい名誉欲を持ってはいけないことがわかります。

TOPページ

ページの先頭へ