高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

流転と賛歌

八卦を二重に組み合わせると、八×八で六十四の卦となります。
一番目が乾為天、最後の六十四番目は、いまだ成らずという意味の火水未済です。

民族の興亡をかけた大戦争や内戦を何度も経験しながら、アナーキーな気質を持つようになった古代漢民族が生んだ易経は、火水未済で終わりというわけではなく、また最初の乾為天に戻って永久に輪廻していく、という深刻な流転思想をもちながら、不思議なことに、中世日本の随筆である方丈記のような湿った厭世観がないのが特徴で、その激励やアドバイスの奥底には、明るい現世肯定、そして人生賛歌があります。
迷った人には明確な指針を示し、困っている人には励ましと助言を書いている易経は、全世界に通用する普遍性をもった予言と思想の書といっていいでしょう。

ちなみに八卦である乾(けん)、兌(だ)、離(り)、震(しん)、巽(そん)、坎(かん)、艮(ごん)、坤(こん)に自然現象を配当すると、以下のようになります。

八卦と自然

乾(けん)←天
兌(だ) ←澤
離(り) ←火
震(しん)←雷
巽(そん)←風
坎(かん)←水
艮(ごん)←山
坤(こん)←地

TOPページ

ページの先頭へ