高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

繋辞上伝(その1)

易経の解説書にとどまらず、優れた思想書でもある繋辞伝は、孔子門の著作ですが、根拠がないためいつ頃だれが書いたか明確ではありません。
しかしながら、吉凶の根拠や意味そして易経の成り立ちまでしっかり書いていますので、易経を理解すのに最適の参考書です。
そのエッセンスをわかりやすく意訳しながらご紹介しましょう。

○吉凶の生じる理由
天、高くして尊く、地、低くして卑しいという現象を踏まえて、乾と坤が定められている。万物の高低、並列により、六爻の貴賤が決められている。
動あるいは静は、常時定まっていることから、剛と柔が分かれるのである。
万物が性質ごとに集まったり、種類ごとに分かれたりしていることが原因で、吉と凶が生じるのである。
天では日月星辰の現象、地では山川草木の形象となって現れることにより、陰と陽という変化の結果が表れるのである。

○書き下し文
天は、尊(たか)く、地は、卑(ひく)くして、乾坤定まる。 卑高もって、つらなり、貴賤位す。 動、静、常ありて、剛、柔、わかる。方は類をもって聚まり、物は群をもって分かれて、吉凶生ず。天に在りては象を成し、地に在りては、形を成して、変化あらわる。

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