高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

高島呑象(たかしまどんしょう)の天才性 その4

1 牢獄の暴動から逃れる方法(六変筮法)⇒天澤履の水風井に之く
⑴ 状況
日本国内から金の流出が止まらないため、信用不安、貨幣価値低落・物価上昇により人々の生活が苦しくなったことが幕府滅亡の一因とも言われる。呑象先生は今でいうなら通貨の安定を目的とする外為法(がいためほう)違反で幕府に捕えられたが、一人で罪をかぶって入牢した。

以下は、牢内で脱獄への加担を強要された時に助かる方法を占って出た卦である。
真っ暗な牢内で暴動が起きた時に、天井から吊り下げられている、道成寺と呼ばれていた大きなカゴに飛び乗って一晩中動かず殺し合いをやり過ごし命拾いしたのである。
道成寺はまさに井戸の釣瓶のようにロープで上げ下げして使っていたのである。
易によって命を助けられた事例である。
天澤履が出たことにより呑象先生は命が助かることを確信したであろう。
問題は、水風井である。牢内に井戸などあるはずはないではないか。
易は井戸の釣瓶にことよせて頭の上の道成寺を教えていたのである。

⑵ 本卦~天澤履
天澤履の卦辞は、
虎の尾を履むも人を咥わず。亨る。
(とらのおをふむもひとをくらわず。とおる)

現代語訳は、
(虎の尾を踏むが、虎は人をくわない。危険から脱出できる)
これをもって、呑象先生は命が助かることを確信したであろう。

⑶ 之卦(しか)~水風井
水風井の卦辞は、
井は、邑を改めて井を改めず。喪う无く、得る无し。往来井を井とす。汔んど至らんとして、亦未だ井に繘せず、その瓶を臝る。凶なり。
(せいはゆうをあらためてせいをあらためず。うしなうなく、うるなし。おうらいせいをせいとす。ほとんどいたらんとして、またいまだせいにつりいとせず。つるべをやぶる。きょうなり)

 

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