高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

天地否と地天泰の謎

天が上にあり、地が下になるというノーマルな形の天地の卦が否定を意味し、逆に地が上にあり天が下になる、という地天の卦が安泰を意味するのはなぜか?
天地否は柔である地の上に、剛である天が乗り、地は今にも押しつぶされそうで不安定感を表し、地天泰は、剛である天の上に、柔である地が乗っているためバランスがとれ平穏である、とみるのである。
これは易経独特のバランス感覚である。

⑴ 天地否
否の熟語は否定、否認、拒否がある。

卦辞は、
「否(ひ)は、之(こ)れ人に匪(あら)ず。君子の貞に利ろしからず。大(だい)往き小(しょう)来る」
卦辞の意味は、
「まともに人のとるべき道が行われない。君子であっても正しいことが通用しない。見識ある立派な人は去っていき、つまらない小人(しょうじん)がやってくるからだ」

算木の形をみると、上に直線で重い剛があり、下が断線で軽い柔となっている。剛が柔を押しつぶすという将来の危機を告げているのである。
あるいは乾(天)は上へ上り、坤(地)は下へ下るので、天地分裂ともいう。

⑵ 地天泰
泰は、おおきい、やすらか、という意味で、安泰、泰然、天下泰平という熟語がある。

卦辞は、
「泰(たい)は、小(しょう)往き大(だい)来る。吉にして亨(とお)る」

卦辞の意味は、天地否と逆で、
「つまらない小人(しょうじん)は去っていき、見識ある立派な人がやってくる。吉にして通る」

地天の卦は、上に断線の軽い柔が乗り、下では直線で重い剛が支えるので、バランスがとれているとみるのである。

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