高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

暦の見方 その10 選日(せんじつ)

1 概要
暦の注意書き(暦注)のうち、六十干支の組み合わせで吉凶を選んだ日を選日という。
大安、仏滅など六輝、日曜日から始まる一週間の七曜、十二直(中段)、二十八宿、九星、下段以外の総称である。
選日の種類は次の通りである。

⑴ 八専(はっせん)
八専(はっせん)は、木と木、火と火など五行の気が重なる、六十干支の49番目から60番目までの凶日(きょうじつ)である。相性判断では、五行が重なる比和は、凶日とはいえない。また五行の気が重ならない相生、相剋の日については間日(まび)という名称で八専(はっせん)の影響は受けない、という。

⑵ 不成就日(ふじょうじゅび)
旧暦の各月ごとに8日間に1日の割合で、願いが成就しない日がある、というが、根拠は不明である。

⑶ 一粒万倍日(いちりゅうまんばいにち)
一粒のもみが一万倍も実る稲穂になるという意味である。
仕事始め、開店、種まきには吉であるものの、この日に借金すると増えていくという。

⑷ 三隣亡(さんりんぼう)
三隣亡は、一説では、当初「三輪宝」と書かれ、「屋立てよし」「蔵立てよし」と注記されていたが、暦の編者が「よ」を「あ」と書き間違え、そのまま「屋立てあし」、「蔵立てあし」と伝わってしまったのではないかという。
「三輪宝」が凶日では都合が悪いということで同音の「三隣亡」に書き改められたのであろう。
三隣亡は、現在とは正反対の吉日だったことになる。

⑸ 天一天上(てんいちてんじょう)
人事の吉凶を司る天一神が天に上っている期間。六十干支の30番目の癸巳(みずのとみ)の日から六十干支の45番目である戊申(つちのえさる)の日までの16日間。この間は天一神の祟りがなく、どこへ出かけるにも吉とされた。

⑹ 土用(どよう)
・意味
四季の直前は、大気変化の兆候がでるといわれ、季節の変わり目に体調を整える準備期間であり、これを土用という。土用の期間は原則として18日間である。
土用が明けると春、夏、秋、冬という新しい四季が始まる。
年に4回ある土用は、冬の土用は春に向けて、春の土用は夏に向けて、夏の土用は秋に向
けて、秋の土用は冬に向けて体力、抵抗力をつけるための時間でもある。
・期間
令和3年の土用は次の通りである。
・秋の土用~10月20日から11月6日まで
・冬の土用~1月17日から2月2日まで
・夏の土用~7月19日から8月6日まで
・春の土用~4月17日から5月4日ま

⑺ 十方暮(じっぽうぐれ)
十方暮は六十干支のうち、21番目の甲申(きのえさる)から30番目の癸巳(みずのとみ)までの10日間を相剋(そうこく)の凶日として設定した。根拠は明白であるが、相生(そうしょう)の吉日や比和(ひわ)の日も含まれるので凶日の正当性は薄弱である。

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