弁財天上陸場跡は、若松駅から歩いて6分、かつて日本一の石炭積出港として繁栄した若松港にあった石炭荷上場である。
筑豊炭田から切り出された石炭を陸揚げしていたのである。
いったんここに保管したあと、石炭貨物船で全国に搬送していた。
この施設は、ただの階段ではなく大正時代に作られた花崗岩造りの頑丈な階段護岸である。
両脇には常夜灯を建設し冲仲士たちは夜も過酷な作業に従事していた。
「ゴンゾーと船頭が喧嘩して人間がとめた」というほど気性が荒く、人間扱いされていなっかった、延べ数百万人のゴンゾーと呼ばれた冲仲士たちの足の圧力ですり減っていた階段の段差は、今では補修、再現されている。
夏草や 兵どもが 夢の跡(なつくさや つわものどもが ゆめのあと)
~松尾芭蕉