杉玉は、スギの穂先を集めてボール状につくった縁起物の造形物である。
酒林(さかばやし)ともいわれる。
日本酒の造り酒屋の軒先に杉玉を吊すことで、新酒が出来たことを知らせたのである。
杉玉は、お酒の神様である大神神社(奈良県桜井市三輪)の習俗である。
大神神社では、毎年11月14日に「おいしいお酒ができるように」という願いを込めて杉玉を飾ってきた。
大神神社がある三輪山のスギは聖なるものとされているため、スギを使った杉玉ができたのある。
その習慣が江戸時代初頭から全国の酒蔵へ広まった。
本来は杉玉を酒蔵の軒先に吊るす習わしだったが、現在では酒蔵に限らず居酒屋でも飾っていることがある。