高野白山の九州易占塾

徒然の記

ブラ高野シリーズ~傾城阿波の鳴門

人間が演じるよりも真実味を感じさせる人形浄瑠璃は、人形遣いと浄瑠璃語りでつくり上げる人形劇の一種です。

傾城阿波の鳴門 順礼歌の段は、主家のお家騒動に巻き込まれ、三歳の娘を捨てた夫婦と捨てられた娘の物語です。

登場人物は、母のお弓、父の十郎兵衛、巡礼となって父母を探す娘のおつるです。

お弓が大坂玉造の隠れ家に潜んでいると、巡礼の声が聞こえてきます。
※                  ※
巡礼の娘おつる~「順礼に御報謝」

お弓が巡礼の娘に尋ねます。

お弓~「可愛らしい娘の子、定めて連れ衆は親御達、国はいづく」

巡礼の娘おつる~「アイ、国は阿波の徳島でござります」

さらに、お弓は巡礼の娘の身の上を聞き出します。

お弓~「ムム、シテその親達の名は何というぞいの」

巡礼の娘おつる~「アイ、父様の名は十郎兵衛、母様はお弓と申します」
※                  ※
お弓は、我が娘とわかりながら追手がかかる身、涙をのんでいったんは追い返したものの、後悔し、あとを追いかけます。

入れ違いに夫の十郎兵衛が、これまた我が娘とは知らないまま、追剥にあったおつるを救い出しますが、悪心を起こした十郎兵衛は、おつるから金を取り上げようとして、もみ合ううちに殺してしまいました。

むなしく帰ってきて、おつるの死骸を見たお弓は、激しく自分を責めます。

お弓~「その時留めて置いたらば、かういふ事もあろまいに・・・殺さしやつたのもわしが業、コレ堪忍してたも、堪忍してたもや。」
※                  ※
短い時間のうちに、残酷な運命と人間の浅ましさを描き切って、見事というほかありません。

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