高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

貧窮問答歌

寒い時期にはなぜか万葉集の貧窮問答歌(山上憶良)を思い出すことがあります。
貧窮問答歌、さわりの一節をご紹介しますと、

~堅塩(かたしお)を 取りづつしろひ 糟湯酒(かすゆざけ) うちすす(啜)ろひて しはぶ(咳)かひ 鼻びしびしに しか(然)とあらぬ ひげ(髭)かき撫(な)でて あれ(吾)をお(除)きて 人はあらじと ほこ(誇)ろへど 寒くしあれば 麻ぶすま 引きかがふ(被)り~

概ね次のような意味です。
「堅くなった粗末な塩を少しずつなめて、酒粕を溶かしただけの酒を啜ると、咳がでて鼻もむずむずしてくる。ろくに生えていない髭を撫でながら、自分のほかたいした人物はおるまい、とうそぶくものの、寒くなって麻の夜具を引き被り……」.

なにげないおかしみとペーソスを感じさせる情景が浮かびます。

 

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