高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

ブラ高野~甘棠館跡(かんとうかんあと)

黒田藩では、西暦1784年(天明4年)、九代藩主黒田斉隆のとき、藩校が東西二ヶ所に設置され、そのうち福岡城そばに創建されたのが西学問所甘棠館(福岡市中央区)です。

館長亀井南冥は、朱子学は憶測の説であると批判し、経世済民思想を主軸とした徂徠学派の学者で、生徒の自主・自発の学習を重んじた、といいます。

西暦1798年(寛政10年)校舎が火事となった上、寛政異学の禁止令もあり廃館となったものの、藩士多数の人材を輩出し、その学風は、朱子学派の東学問所校修猷館(しゅうゆうかん)と対抗し、並び称されました。

 

西学問所石碑
西学問所石碑

 

西学問所看板
西学問所看板1

筮竹の操作法

筮竹の操作法のうち三変筮法をご紹介しましょう。
下記の手順に従って操作します。

1 50本の筮竹から1本を引き抜いて、筮筒に立てる。
(筮筒に立てた1本は占いには参加しない。)
2 両手で筮竹を持って、テーマを一心に念じる。
3 筮竹を扇型に開き、気合とともに二つに分ける。
4 右手に残った筮竹を筮竹台に置く。
5 筮竹台に置いた筮竹から1本を取り出し、左手の小指と薬指ではさむ。
6 左手に残った筮竹の束をしならせながら2本をまとめて4回はらう。
(八卦なので8本を除外していく作業である。)
7 左手の小指と薬指ではさんでいる1本と余った本数を合計して、八卦を出して、6個の算木のうち、下の3個を並べ変える。
8 もう一度、3~7を繰り返すが、今度は算木の上3個を並び変える。
9 3回目は、爻を出すため、2本をまとめて3回はらい、残った本数を数えて爻とする。
10 筮筒の1本を両手に戻し、50本をもって一礼して終了する。

ブラ高野~松本清張記念館

推理小説家で古代史の研究家でもある松本清張氏(1909年~1992年)の記念館は、功績を後世に残すため、平成10年北九州市小倉城跡に開館しました。

この記念館は、東京都杉並区高井戸のご自宅外観や書斎、書庫、応接間を当時のまま忠実に再現している展示室が見どころです。

正義感が強く、いつも弱い者の味方であった松本清張氏は、新聞社の給仕をしながら、戦後すぐ「或る小倉日記伝」で芥川賞を受賞し、代表作として、ビートたけし主演でおなじみのミステリー「点と線」や人間の哀しさを描き切った「砂の器」があります。

易経の正義

易経の12番目天地否の否は、否定の否、同じく11番目地天泰の泰は、安泰の泰を表します。
自然の様相のように、天が上にあり、地が下になっている天地の卦が否定を意味し、逆に地が上にあり、天が下になっている地天の卦が安泰を意味するのはなぜでしょうか?

天地の卦は、柔である地の上に、剛である天が乗っている形で、重い剛の天が軽い柔の地を押しつぶす、とみます。
逆に地天の卦は、柔である地が剛である天の上に乗っているため、両者とも均衡がよくとれて安定した状態を示す、と捉えます。
易経における正義の内容は、実はバランスよく調和した世界の実現なのです。

ブラ高野~東京谷中のヒマラヤ杉

西部ヒマラヤ山脈を原産地とするヒマラヤ杉は、地面に水平に伸びる太い枝とそれから垂れ下がる細い枝、さらに高さが60mになる巨木性が特徴です。
腐りにくい木質なので、バングラディシュでは水上家屋の建材として利用することが一般的です。
鉢植えから育ったという、東京都台東区谷中の「みかどパン店」敷地にあるヒマラヤ杉は、高さ15m程度、谷中のランドマークとして落ち着いた景観をつくりあげる重要な要素となっていますが、再開発計画により存続の瀬戸際にあり、反対運動が起こっています。

ヒマラヤ杉根元
ヒマラヤ杉根元

ヒマラヤ杉全景
ヒマラヤ杉全体

ヒマラヤ杉看板
ヒマラヤ杉看板

流転と賛歌

八卦を二重に組み合わせると、八×八で六十四の卦となります。
一番目が乾為天、最後の六十四番目は、いまだ成らずという意味の火水未済です。

民族の興亡をかけた大戦争や内戦を何度も経験しながら、アナーキーな気質を持つようになった古代漢民族が生んだ易経は、火水未済で終わりというわけではなく、また最初の乾為天に戻って永久に輪廻していく、という深刻な流転思想をもちながら、不思議なことに、中世日本の随筆である方丈記のような湿った厭世観がないのが特徴で、その激励やアドバイスの奥底には、明るい現世肯定、そして人生賛歌があります。
迷った人には明確な指針を示し、困っている人には励ましと助言を書いている易経は、全世界に通用する普遍性をもった予言と思想の書といっていいでしょう。

ちなみに八卦である乾(けん)、兌(だ)、離(り)、震(しん)、巽(そん)、坎(かん)、艮(ごん)、坤(こん)に自然現象を配当すると、以下のようになります。

八卦と自然

乾(けん)←天
兌(だ) ←澤
離(り) ←火
震(しん)←雷
巽(そん)←風
坎(かん)←水
艮(ごん)←山
坤(こん)←地

ブラ高野~福岡県貴賓館

福岡市の中心部ながら、閑静な天神中央公園に残る福岡県貴賓館は、木造二階建て、建築面積約400㎡、石柱による玄関ポーチの突出と北東隅の八角塔が特徴で、特に八角塔があるため引き締まった印象を受け、全体の優雅さを際立たせています。
この建物は、皇族など来賓用の宿泊・歓迎施設として、100年程度前に完成しました。
優れたフレンチルネッサンス様式を後世に伝えるために、国宝とまではいきませんが、1984年に国の重要文化財に指定されています。

福岡県貴賓館

貴賓館小

ユング心理学の危うさ

易やタロットがよく当たるのはなぜでしょうか。
単なる偶然ではなく、何らかの要因があるので的中するのだ、と考える時があります。

意味があると思われる偶然の一致をシンクロ二シティといいますが、シンクロ二シティという言葉を最初に使ったユング(AD1875年生まれ)は、精神病患者の妄想が、時代や地域や文化の差を超えて、世界各地に残る神話、伝説、昔話に驚くほど似ている事実に気づき、これは、人類に共通する無意識であると考え、この無意識を普遍的無意識あるいは集合的無意識と名付け、その存在を提唱しました。

さらに普遍的無意識の中にシンクロ二シティを起こすエネルギーとなる元型(げんけい)なるものを想定し、元型は、日常生活では明確に気づかない行動様式や生活習慣であると考えました。
人間は、程度の差があるものの、二重人格性を持っていますが、元型の例を挙げると、二重人格者におけるもう一つの裏の人格があります。
その特徴は、裏か表かでいえば、必ず裏の目立たない位置にあります。
他に元型の種類としては、女性が心の奥底に持つ男性性や父性性、男性が秘めている女性性や母性性などがあります。

ここで発想を転換して、元型の一つとして、日常から隠れている易経六十四卦の言葉やタロットの絵柄があると仮定すると、シンクロ二シティが起こるのは不思議ではなく、その発生を容易に説明できるものの、問題は、全人類に共通する普遍的無意識が存在するのか、という点にあります。
時代や地域に関係なく人間の妄想や幻覚が神話や伝説に似ているからといって、普遍的無意識へと飛躍しても、物理学と違って実験は困難であるため、その内容も結果もオーソライズされず、証明できないはずです。

普遍的無意識の存在については、精神世界を扱う占い師としては、あるかもしれないが、ないかもしれない、否定もできないが、肯定もできない、という真摯な態度を持たねばなりません。
普遍的無意識に至るプロセスは、説得力があるものの、思い込みの可能性も否定できず、一歩誤れば、カルトと見分けがつかなくなり、無用に人を惑わすおそれがあるからです。

ブラ高野~藤崎遺跡

福岡市早良区百道の藤崎遺跡は、昭和52年の地下鉄工事をきっかけに本格的な発掘調査が進み、100基以上の甕棺や生活用土器が発掘され、出土品から1700年程度前の弥生時代から古墳時代初期の時代風景がみえてくるようです。
地下鉄藤崎駅ロビーに展示されている子供用甕棺をみると、子供を大切に埋葬した古代儀礼の名残りをみることができます。
地下鉄藤崎駅の上にはひっそりと小さな記念碑がたっています。

藤崎遺跡記念碑
藤崎記念碑

高杯
藤崎高杯

子供用の甕棺
藤崎子供用甕棺

煮沸用土器
藤崎煮沸用土器

 

易経の参考書

易を勉強する場合の参考書としては、次の書籍がお勧めです。
1 中国の思想Ⅶ 易経
「中国の思想Ⅶ 易経」は、易経の参考書としては、初心者から専門家まで幅広く使えるのが特徴で、易経の流れや精神をよく踏まえて書かれた労作です。
訳者である丸山松幸氏は、中国思想史学者、1934年台北生まれ、東大名誉教授、東京都立大学中国文学科を卒業されています。
文章にやや癖がありますが、この本は、基本をしっかりと勉強するのに最適で、易占学の解説書として欠かすことができません。

2 易(えき)入門
「易(えき)入門」は、黄小娥氏の名著で、占いの勉強にもまた単なる読み物としても面白く、著者の天才ぶりがわかります。

3 易の効用
思想として易経を学ぶ場合は、内容がやや高度ですが、高木彬光氏の「易の効用」がいいでしょう。

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