○吉凶悔吝の意味
聖人が卦をつくって、森羅万象(しんらばんしょう)の意義を観察し、その結果を書き表して、吉凶の道理を明確にした。
剛と柔は、互いに移り変わって変化を生じる。
吉とは事の成就(じょうじゅ)であり、凶とは失敗、悔(かい)は凶にいながら現状を反省して吉へ向かうことであり、吝(りん)は現状は吉であるが凶へ向かうという意味である。
○書き下し文(繋辞伝より作成)
聖人卦を設けて象を観(しめ)し、辞を繋(か)けて吉凶を明らかにす。剛柔相推(あいお)して変化生ず。この故に吉凶とは失得(しっとく)の象なり。悔吝(かいりん)とは憂虞(ゆうぐ)の象(しょう)なり。