⑴ 東南
東南は四緑木星が位置する場所である。季節では初夏、植物も動物も勢いよく成長し活気が充満する所である。十二支では、辰(たつ)と巳(み)の接点である。
八卦では巽(そん)の位置である。
・巽は、ものを整えていく、運んでくる、という意味があり、風でもあるので、どんな隙間でも入り込む性質があり、これを伏入(ふくにゅう)という。
・巽は、家族では長女の場所である。また部下、使用人、社員の場所でもあり、勤勉、忠実を表し、利益を生むので、昔から商人が商売繁盛を願った方位である。
・ここは西南と同様に大張りや欠けがあると胃腸病の原因ともなる方位である。
・事業家が東南にトイレがある家に住むと、社員による使い込みや契約不履行(けいやくふりこう)により損失を受ける。事業家は社員の場所である東南にトイレを設置してはいけない。
・東南を理解するキーワードは、風の性質である伏入(ふくにゅう)である。
⑵ 西南
西南は二黒土星が位置する場所である。太陽が傾く方位で、西日の影響による大気が充満してくる所である。十ニ支では、未(ひつじ)と申(さる)の接点である。
八卦では、坤(こん)の位置である。
・坤は、母を表し、一家を支える母親が家事をする根拠となる場所である。
・すっきりした西南面を持つ家では、主婦は非常に健康、よく働き、もくもくと子育てをして、一家の財産形成に貢献する。
・また坤は生命を育てる豊穣の大地、地球そのものの働きを表現する所であり、無から有、形のないものから形のあるものに育てていく、という重要な意味がある。
・西南を理解するキーワードは、母と大地である。
⑶ 西北
西北は六白金星が位置する場所である。季節では、晩秋から初冬、その年に収穫した穀物を蓄える時期である。十二支では、戌(いぬ)と亥(い)の接点である。
八卦では、乾(けん)の位置である。
・乾は、天を意味する。一家の主人、一家を司(つかさど)る人を表す方位である。
・ここはものを守り、家を守り、大きな愛情を示す場所である。愛情のうち、与える愛情、施す愛情が特徴である。また慈悲深さや宗教心も表す。
・自分を守ってくれる天や自然の愛情を表現するのが乾(いぬい)であり、地位、立場など大きな権力を意味し、乾(いぬい)なくして人の上に立つことはできず、競争に勝つこともできない。多くの恩恵を与えてくれる方位である。
・西北を理解するキーワードは、父と天である。
⑷ 中央
易では、中央を太極(たいきょく)といい、ここは家の大黒柱、主人の場所である。中央は強い運勢をもつ五黄土星の位置である。
・家の中心には、空洞を意味するトイレ、浴室、家具(整理ダンス)、家電製品 (冷蔵庫)を置いてはならない。
・家の中央を宅心というが、宅心が欠けている、すなわち宅心に空洞があるとその家は一家離散する。
・家の中央にトイレがある場合は、体を壊す。人体の中心部分である心臓、胃、腸が悪くなる。特に一家の主人、あるいは後天定位盤の中心にある五黄土星生まれの人が影響を受けやすく、また使い勝手が良くないこともありその住宅に住めなくなる。
・中央を理解するキーワードは、空洞である。