高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

易とは何か その5~象(しょう)と爻(こう)の意味について

○聖人は、世界の道理を洞察(どうさつ)して、我々に理解できるように姿、形をつくり出した。眼に見えない道理をかたどったので、これを象(しょう)という。
聖人はまた世界の変動をみて、変化を観察し、一定の法則性を発見し、説明文を配置し、吉凶を判断した。事物の変化にならう、という意味で、これを爻(こう)という。

○書き下し文(繋辞伝より作成)
聖人もって天下の賾(さく)を見ることありて、これをその形容に擬(なぞら)え、その 物宜(ぶつぎ)に象(かたど)る。この故にこれを象(しょう)と謂(い)う。
聖人もって天下の動を見て、その会通(かいつう)を観(み)ることありて、もってその典礼を行い、辞(じ)を繋(か)けてもってその吉凶を断ず。この故にこれを爻(こう)と謂う。

※賾(さく)~入り組んで見分けがたい複雑なこと
※物宜(ぶつぎ)~物事の道理
※会通~集まったり、分かれたりする変化
※典礼~一定の法則、規範

ブラ高野~東京スカイツリー

東京スカイツリーは、電波塔としては世界一高いタワーです。
高さ634mは東京、神奈川、埼玉の旧分国名である武蔵(むさし)の語呂合わせに由来しています。
東京スカイツリーは、プラネタリウムや各種商業施設の中核として観光・産業拠点の形成と活性化が期待されています。
国際通り手前から写真撮影すればほぼ全景をとることができます。

東京スカイツリー(浅草から撮影)

易とは何か その4~乾と坤の違いについて

○乾と坤の違い
生成の限りない連続を易という。万物生成のはじめに、その形をつくる働きを乾(けん)といい、これを受けて一定の定めをもった形を提示する働きを坤(こん)という。数字を極め尽くし、未来を予知する手段を占(せん)といい、占(せん)により変化に通じる行為を事行(じこう)という。予測できない陰陽変化、これが神すなわち神秘性である。

○書き下し文(繋辞伝より作成)
生生(せいせい)これを易と謂(い)い、象(しょう)を成す、これを乾(けん)と謂(い)い、法を效(いた)す、これを坤(こん)と謂う。数を極(きわ)め来(らい)を知るこれを占(せん)と謂い、変に通ずることを事(じ)と謂い、陰陽測(はか)られざる、これを神(しん)と謂う。

ブラ高野~キャナルシティ博多

キャナルシティ博多は、福岡市博多区の商業施設で1996年4月に開業しました。
英語で運河を意味する「キャナル (canal) 」の名称のように、地下1階には擬似運河が流れています。
この施設を見ていると、商業施設は品物ではなく夢を買う場所ということが納得できます。
運河沿いのステージでは毎日のようにマジックショーなどの様々なイベントが行われており、週末を中心に音楽ライブや地元テレビ局の番組収録なども頻繁にあります。

キャナルシティ博多

擬似運河

易とは何か その3~吉凶悔吝咎めなしの詳細について


○吉凶悔吝咎めなしの詳細
吉と凶は、結果の成就(じょうじゅ)と失敗を言い、悔(かい)と吝(りん)は、吉凶ほど決定的ではないにしろ小さな疵(きず)を言うのであり、咎(とが)めなしとは、過失を改めることにより良い方向へ事態が進み、咎めをまぬがれることを意味する。

○書き下し文(繋辞伝より作成)
吉凶とはその失得(しっとく)を言うなり。悔吝(かいりん)とはその小疵(しょうし) を言うなり。咎(とが)なしとは善く過(あやまち)を補(おぎな)うなり。

ブラ高野~猫町倶楽部福岡

猫町倶楽部は、2006年に名古屋でスタートして以来、全国で延べ5000人が参加している読書会です。
指定の課題本を読了すれば参加できます。
入会も退会も自由気まま、読書会の現場では活発な、しかし深みのあるディスカッションが続きます。
最近の面白い課題本は、文化の多様性やいじめの本質などに鋭く切り込んだ、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」(ブレイディみかこ著)というエッセイでした。

ディスカッションたけなわ

猫町倶楽部福岡メンバー

 

易とは何か その2~吉凶悔吝の意味について


○吉凶悔吝の意味
聖人が卦をつくって、森羅万象(しんらばんしょう)の意義を観察し、その結果を書き表して、吉凶の道理を明確にした。
剛と柔は、互いに移り変わって変化を生じる。
吉とは事の成就(じょうじゅ)であり、凶とは失敗、悔(かい)は凶にいながら現状を反省して吉へ向かうことであり、吝(りん)は現状は吉であるが凶へ向かうという意味である。

○書き下し文(繋辞伝より作成)
聖人卦を設けて象を観(しめ)し、辞を繋(か)けて吉凶を明らかにす。剛柔相推(あいお)して変化生ず。この故に吉凶とは失得(しっとく)の象なり。悔吝(かいりん)とは憂虞(ゆうぐ)の象(しょう)なり。

ブラ高野~吉田磯吉邸跡

吉田磯吉(1867~1936)は、遠賀郡芦屋町出身、遠賀川石炭船の船頭から身を起こし、当時の若松魚市場や運輸関連企業の役員を務め、明治・大正・昭和と北九州の発展期を代表する人物でした。
火野葦平の小説「花と竜」に描かれる磯吉大親分とは吉田磯吉のことだそうです。
政治家としても民政党代議士として活躍し、昭和11年に70才で死去しました。
若松区の浜町小学校で行われた葬儀は、空前絶後の盛葬で、今となっては確認できませんが、2万名の参列者があったそうです。ほかに米1200俵、日本酒20樽、花輪1,000束が供えられたそうで、いかに市民に愛されたかわかります。

吉田磯吉邸跡記念碑

易とは何か その1~吉凶の生じる理由について 

孔子の門弟により書かれた、易経の解説書である十翼のうち、繋辞伝(けいじでん)では、吉凶や八卦の由来、易の効用をわかりやすく教えています。以下は、易経を理解するため、繋辞伝から抜き出したエッセンスです。

○吉凶の生じる理由
天は高く、地は低いという事実を踏まえて、乾(けん)と坤(こん)が定められている。万物が高く、あるいは低くつらなる事実にならって、動と静、剛と柔に区分されるのである。

万物は、また善悪の性質ごとに集まったり、種類ごとに分かれることにより、吉と凶を生じるのである。
天では日月星辰(にちげつせいしん)の現象、地では山川草木(さんせんそうもく)の形象となって現れることにより陰が陽になったり、陽が陰に分かれるという変化が表れるのである。

○書き下し文(繋辞伝より作成)
天は、尊(たか)く、地は、卑(ひく)くして、乾坤(けんこん)定まる。 卑高(ひこう)もって、つらなり、貴賤(きせん)位(くらい)す。 動、静、常ありて、剛、柔、わ かる。

方は類をもって聚(あつ)まり、物(ぶつ)は群をもって分かれて、吉凶生ず。天に在りては象(しょう)を成し、地に在りては、形(けい)を成して、変化あらわる。

ブラ高野~着衣の横たわる母と子

博多駅の博多口にイギリスの彫刻家ヘンリー・ムーアの「着衣の横たわる母と子」という彫刻が設置されています。
母の慈愛と子供の優しさを象徴するような曲線美あふれた作品です。
「母と子」をテーマにしてヘンリームーアは多くの作品を残していますが、博多駅前の作品もその一つです。
彫刻の下に、これは福岡市政100周年を記念し、市民の浄財によって設置されたという趣旨の案内板がたっています。

着衣の横たわる母と子

TOPページ

ページの先頭へ