高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

ブラ高野~松本清張記念館

推理小説家で古代史の研究家でもある松本清張氏(1909年~1992年)の記念館は、功績を後世に残すため、平成10年北九州市小倉城跡に開館しました。

この記念館は、東京都杉並区高井戸のご自宅外観や書斎、書庫、応接間を当時のまま忠実に再現している展示室が見どころです。

正義感が強く、いつも弱い者の味方であった松本清張氏は、新聞社の給仕をしながら、戦後すぐ「或る小倉日記伝」で芥川賞を受賞し、代表作として、ビートたけし主演でおなじみのミステリー「点と線」や人間の哀しさを描き切った「砂の器」があります。

易経の正義

易経の12番目天地否の否は、否定の否、同じく11番目地天泰の泰は、安泰の泰を表します。
自然の様相のように、天が上にあり、地が下になっている天地の卦が否定を意味し、逆に地が上にあり、天が下になっている地天の卦が安泰を意味するのはなぜでしょうか?

天地の卦は、柔である地の上に、剛である天が乗っている形で、重い剛の天が軽い柔の地を押しつぶす、とみます。
逆に地天の卦は、柔である地が剛である天の上に乗っているため、両者とも均衡がよくとれて安定した状態を示す、と捉えます。
易経における正義の内容は、実はバランスよく調和した世界の実現なのです。

ブラ高野~東京谷中のヒマラヤ杉

西部ヒマラヤ山脈を原産地とするヒマラヤ杉は、地面に水平に伸びる太い枝とそれから垂れ下がる細い枝、さらに高さが60mになる巨木性が特徴です。
腐りにくい木質なので、バングラディシュでは水上家屋の建材として利用することが一般的です。
鉢植えから育ったという、東京都台東区谷中の「みかどパン店」敷地にあるヒマラヤ杉は、高さ15m程度、谷中のランドマークとして落ち着いた景観をつくりあげる重要な要素となっていますが、再開発計画により存続の瀬戸際にあり、反対運動が起こっています。

ヒマラヤ杉根元
ヒマラヤ杉根元

ヒマラヤ杉全景
ヒマラヤ杉全体

ヒマラヤ杉看板
ヒマラヤ杉看板

流転と賛歌

八卦を二重に組み合わせると、八×八で六十四の卦となります。
一番目が乾為天、最後の六十四番目は、いまだ成らずという意味の火水未済です。

民族の興亡をかけた大戦争や内戦を何度も経験しながら、アナーキーな気質を持つようになった古代漢民族が生んだ易経は、火水未済で終わりというわけではなく、また最初の乾為天に戻って永久に輪廻していく、という深刻な流転思想をもちながら、不思議なことに、中世日本の随筆である方丈記のような湿った厭世観がないのが特徴で、その激励やアドバイスの奥底には、明るい現世肯定、そして人生賛歌があります。
迷った人には明確な指針を示し、困っている人には励ましと助言を書いている易経は、全世界に通用する普遍性をもった予言と思想の書といっていいでしょう。

ちなみに八卦である乾(けん)、兌(だ)、離(り)、震(しん)、巽(そん)、坎(かん)、艮(ごん)、坤(こん)に自然現象を配当すると、以下のようになります。

八卦と自然

乾(けん)←天
兌(だ) ←澤
離(り) ←火
震(しん)←雷
巽(そん)←風
坎(かん)←水
艮(ごん)←山
坤(こん)←地

ブラ高野~福岡県貴賓館

福岡市の中心部ながら、閑静な天神中央公園に残る福岡県貴賓館は、木造二階建て、建築面積約400㎡、石柱による玄関ポーチの突出と北東隅の八角塔が特徴で、特に八角塔があるため引き締まった印象を受け、全体の優雅さを際立たせています。
この建物は、皇族など来賓用の宿泊・歓迎施設として、100年程度前に完成しました。
優れたフレンチルネッサンス様式を後世に伝えるために、国宝とまではいきませんが、1984年に国の重要文化財に指定されています。

福岡県貴賓館

貴賓館小

ユング心理学の危うさ

易やタロットがよく当たるのはなぜでしょうか。
単なる偶然ではなく、何らかの要因があるので的中するのだ、と考える時があります。

意味があると思われる偶然の一致をシンクロ二シティといいますが、シンクロ二シティという言葉を最初に使ったユング(AD1875年生まれ)は、精神病患者の妄想が、時代や地域や文化の差を超えて、世界各地に残る神話、伝説、昔話に驚くほど似ている事実に気づき、これは、人類に共通する無意識であると考え、この無意識を普遍的無意識あるいは集合的無意識と名付け、その存在を提唱しました。

さらに普遍的無意識の中にシンクロ二シティを起こすエネルギーとなる元型(げんけい)なるものを想定し、元型は、日常生活では明確に気づかない行動様式や生活習慣であると考えました。
人間は、程度の差があるものの、二重人格性を持っていますが、元型の例を挙げると、二重人格者におけるもう一つの裏の人格があります。
その特徴は、裏か表かでいえば、必ず裏の目立たない位置にあります。
他に元型の種類としては、女性が心の奥底に持つ男性性や父性性、男性が秘めている女性性や母性性などがあります。

ここで発想を転換して、元型の一つとして、日常から隠れている易経六十四卦の言葉やタロットの絵柄があると仮定すると、シンクロ二シティが起こるのは不思議ではなく、その発生を容易に説明できるものの、問題は、全人類に共通する普遍的無意識が存在するのか、という点にあります。
時代や地域に関係なく人間の妄想や幻覚が神話や伝説に似ているからといって、普遍的無意識へと飛躍しても、物理学と違って実験は困難であるため、その内容も結果もオーソライズされず、証明できないはずです。

普遍的無意識の存在については、精神世界を扱う占い師としては、あるかもしれないが、ないかもしれない、否定もできないが、肯定もできない、という真摯な態度を持たねばなりません。
普遍的無意識に至るプロセスは、説得力があるものの、思い込みの可能性も否定できず、一歩誤れば、カルトと見分けがつかなくなり、無用に人を惑わすおそれがあるからです。

ブラ高野~藤崎遺跡

福岡市早良区百道の藤崎遺跡は、昭和52年の地下鉄工事をきっかけに本格的な発掘調査が進み、100基以上の甕棺や生活用土器が発掘され、出土品から1700年程度前の弥生時代から古墳時代初期の時代風景がみえてくるようです。
地下鉄藤崎駅ロビーに展示されている子供用甕棺をみると、子供を大切に埋葬した古代儀礼の名残りをみることができます。
地下鉄藤崎駅の上にはひっそりと小さな記念碑がたっています。

藤崎遺跡記念碑
藤崎記念碑

高杯
藤崎高杯

子供用の甕棺
藤崎子供用甕棺

煮沸用土器
藤崎煮沸用土器

 

易経の参考書

易を勉強する場合の参考書としては、次の書籍がお勧めです。
1 中国の思想Ⅶ 易経
「中国の思想Ⅶ 易経」は、易経の参考書としては、初心者から専門家まで幅広く使えるのが特徴で、易経の流れや精神をよく踏まえて書かれた労作です。
訳者である丸山松幸氏は、中国思想史学者、1934年台北生まれ、東大名誉教授、東京都立大学中国文学科を卒業されています。
文章にやや癖がありますが、この本は、基本をしっかりと勉強するのに最適で、易占学の解説書として欠かすことができません。

2 易(えき)入門
「易(えき)入門」は、黄小娥氏の名著で、占いの勉強にもまた単なる読み物としても面白く、著者の天才ぶりがわかります。

3 易の効用
思想として易経を学ぶ場合は、内容がやや高度ですが、高木彬光氏の「易の効用」がいいでしょう。

ブラ高野~旅の余韻

東京都台東区谷中にあるカバヤ珈琲は、大正15年建築の古民家を改造した喫茶店で、1階は、普通にカウンター席とテーブル席、2階に上がると建築当時のまま畳の部屋があり、観光の疲れを癒すのに最適のスポットとなっています。
日暮里駅を降りて鶯谷の方向にぐるぐる廻って歩いた後、一杯のコーヒーで、落ち着いた民家の雰囲気を楽しみながら旅の余韻に浸ることができるという貴重な空間を提供しています。
夜には、アルコールや食事もできて洒落たレストランに変貌します。

カバヤ珈琲
カバヤコ―ヒ―全体

カバヤ珈琲看板
カバヤ珈琲

カバヤ珈琲店内から
カバヤ珈琲外景

九星の相剋

風信帖(ふうしんじょう)は、空海から最澄へ出されたお礼と来訪依頼の手紙です。
風信帖の書き出しは、
「風信雲書、天より翔臨(しょうりん)す。之を披(ひら)き之を閲(けみ)するに、雲霧を掲(かか)ぐるが如し。」

意味は、
「風に乗せた便り、雲が運んだ書状が天から躍動するように舞い降りてきました。お手紙を開きこれを読むと、雲霧が晴れるような心地がします。」

最澄の手紙である久隔帖(きゅうかくじょう)は、次のようにはじまります。
「久しく清音を隔て、馳恋は極り無し。安和を伝承して、且く下情を慰る。」

意味は、
「長い間清らかな友人の声を聞けず、慕う気持ちは限りありません。安かに心和んでいる事をお伝えして、せめて気持ちを慰めております。」

両者の文章を読むと、剛の空海に対し柔の最澄という対比が浮かび上がってきます。

人間離れした能力を持ち、神か人間か曖昧模糊とした正体不明の弘法大師空海、「一隅を照らす人間が国の宝なんだぞ」と教えた、謹厳実直な学者タイプの伝教大師最澄。
二人の断交に至る経緯は、「空海の風景」(司馬遼太郎著)で詳しく語られています。
相性判断では、二黒土星の人は、一白水星の人の頭を押さえ足を引っ張る、としています。
二黒土星の空海(AD774年生まれ)も一白水星の最澄(AD766年生まれ)も九星が持つ相剋の原則から自由になることはできなかったようです。

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