⑴ 東
東は三碧木星が位置する場所である。季節では春、一日では太陽が昇り、さわやかな朝の空気が流れ込み、物事が始まるときである。十二支では、卯(う)の方位であり、卯は、万物が茂る、という子孫繁栄の意味がある。
・八卦では震(しん)の位置である。
・東を理解するキーワードは、物事の始まりである。
⑵ 西
西は七赤金星が位置する場所である。季節では収穫の秋、一日では夕暮れ、苦労が実を結び、悦びを象徴している。十二支では、酉(とり)の方位であり、酉は万物が縮(ちじ)む、という成熟の極限に到達した有様を意味している。
・八卦では西である兌は、少女に影響し、金銭に関係する方位でもある。
・西は、人から見ると派手に見える場所であるため、質屋が西に蔵をつくると必ず泥棒に入られる。西の方位に蔵をつくってはいけない、といわれている。
・西を理解するキーワードは、悦び、少女、金銭である。
⑶ 南
南は九紫火星が位置する場所である。季節では夏、一日では真昼の12時、太陽が最も高く昇り強く輝く時刻である。十二支では、午(うま)の方位であり、午は万物が逆(さか)らう、という極限から衰微へむかう意味である。
・八卦では離(り)の位置である。
・南は、明るさや暖かさ、太陽の意味があるが、光と闇の極端さもある。
・南を論じる時は、反対の北をみるのが肝要である。南から入った気は北へ抜けるからである。
・南に玄関があり、北にベランダがある家は、必ず覗かれるので、プライベートや秘密を保つことができない。
・南を表とすれば北は裏である。
・北に家具など置かず余裕を持たせると、南に深みを感じる印象の家になる。
・南は、公((おおやけ)の意味があり、身体では頭や眼、知識を表す。
・南を理解するキーワードは、大気の入口である。
⑷ 北
北は一白水星が位置する場所である。北極星が輝く北は季節では冬、一日では真夜中である。十二支では、子(ね)の方位であり、子は生命(いのち)が増える、という万物誕生の意味がある。
・八卦では坎(かん)の位置である。
・家相は北で始まり、北で終わる、といわれるほど、天と地がはじまる神聖な場所でである。
・北は、陰陽の接点であり、陰陽が衝突・融合(ゆうごう)する場所であり、あらゆるものが生まれ、基準となる方位であり、中心である。
・大張りも欠けもなく出窓もないすっきりした北面をもつ家では、夫婦、親子が和(なご)やかに過ごし、心豊かな生活を送る。
・大張り、欠け、出窓があると陰陽の融合がスムーズにならず、家族間のトラブルとなって現れる。
・北を理解するキーワードは、陰陽の衝突と融合である。