高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

中国大陸黄土地帯の様相 その1~豊穣の大地

易も九星術も中国大陸黄河流域の黄土地帯が故郷(ふるさと)である。
黄土は自然の賜物であるが、諸刃(もろは)の剣(つるぎ)でもある。
なぜかというと、黄色い土のチリが降り積もった大地は豊かな恵みをもたらす反面、黄河が氾濫(はんらん)すると、生き物が絶滅する過酷な環境が黄土地帯である。
司馬遼太郎先生が項羽(BC232年~BC202年)の口を借りて、「項羽と劉邦」という小説でその有様を説明しているので以下引用しよう。

項羽と劉邦:
〚(なんと、ゆたかなものだ)
と、項羽は、自分の故郷の水っぽくて黒い土の色とはまったくちがった黄土地帯の田畑を見つつ、この大地に豊穣を感じた。漢民族の文明は黄土地帯において盛衰をくりかえしてきただけに、楚人である項羽は、土の黄色っぽさをみるとどことなくこれこそ文明の地帯だとおもってしまう。
黄土は、北方の半乾燥アジアのちりが風に運ばれて堆積(たいせき)したもので、粒子はこまかく、掌(て)にすくえば軽くてさらさらしており、層は深さ平均二、三0メートルもある。ときに七0メートルにも達する。
黄土は植物の成長に必要な鉱物質を多量にふくんでいるのと水保(も)ちがいいために農業にもっともよく適して、この大陸に巨大な農業文明をそだてたが、一面、水触(すいしょく)されやすい。水触されると、ほぼ垂直の谷壁をつくって陥没し、平地に巨大な穴(あるいは谷)をつくってしまう。
新安には、水触によってできた黄土谷が多い。ときに転落すれば命をおとすほどに深い谷があった〛

出典:司馬遼太郎全集45「項羽と劉邦」(司馬遼太郎著)
目次~秦の章邯将軍 235頁~236頁抜粋

ブラ高野~箸蔵山(はしくらさん)ロープウェイ

箸蔵山ロープウェイは、徳島県三好市にあるロープウェイ路線である。
ここにはかつてケーブルカーが敷設されていたが、太平洋戦争で不要不急線に指定され1944に廃線となった。
戦後は四国ケーブル((株))の索道(リフトとロープウェイ)が運行していたが、老朽化したため、廃止となっている。
1999年になって、四国ケーブル((株))が再度箸蔵山にロープウェイを開業した。
往復大人1700円、山頂駅まで950m、4分間の迫力満点の旅を楽しむことができる。

箸蔵山駅

小型の車体

人間探求~サイコパスの分析 その2

1 サイコパスの割合
100人に1人の割合でサイコパスがいるといわれている。
サイコパスが多い職業としては、ためらうことなく冷静な判断を下し、手術を行える外科医や訴訟代理人として相手の人格攻撃を辞さない弁護士が多いという。
サイコパスは、犯罪者や歴史的な名声を持つ人物あるいは会社経営者など社会的地位の高い人にも多く見られる。

2 サイコパスと病気
サイコパスは、脳の一部で本能を司り、恐怖や不安を発動する扁桃体や海馬の活動力が一般より低かったり、他人の悲しみを目にした時に心臓や肺を動かし続けている自律神経の反応が普通の人よりも鈍いものの、病気ではないので治療の対象とはならない。

3 犯罪者と英雄
⑴ 犯罪者
福岡県篠栗町五歳児餓死事件のA容疑者、北九州監禁殺人事件のシリアルキラーM死刑囚、カルト教団のA死刑囚(死刑執行済)をはじめとしてサイコパスによる犯行は枚挙にいとまがない。
殺人を悪い事とは思わず、後先(あとさき)を考えず、懲役や死刑という刑罰も眼中になく、良心と共感のブレーキがきかないので、欲望のおもむくままサイコパスが暴走を始めると誰も止めることはできない。
サイコパスは精神障害ではなく見た目にも何か特徴があるわけではなくきわめて普通の人なのである。

⑵ 英雄
サイコパスといわれている歴史上の人物をサンプルとして紹介しよう。
ア 毛沢東
この共産主義者は、文化大革命時における内戦を含めて1,000万人単位の虐殺、粛清を行っても良心が咎(とが)めることがないのが不思議である。
長年の戦友である劉少奇を同情するふりをしながら、情け容赦なくじわじわとなぶり殺しにした。
相対的真理の総和が絶対的真理である、というような耳ざわりはいいが、薄っぺらな嘘で大衆をひきつけた、天才的なアジテーターでもある。
この人物は、嘘八百、演説上手、冷酷無比、良心欠如という特性を持つサイコパスの典型である。

イ ニール・アームストロング(宇宙船アポロ11号船長)
宇宙船が岩面に衝突するという月面着陸の危機に臨んで、ひとりだけ並外れた冷静さを保ち続け着陸に成功した。
1979年農作業中に指を切断したが、慌てることなく指を氷袋に詰め病院で縫合手術を受けた。
何が起こっても動揺することなく、沈着冷静、サイコパス性の強い人物であった。

ウ スティーブ・ジョブズ
報酬を横領したり、友人のアイデアを盗んだり、仲間を利用し尽くして、自分だけアップルのCEOへと出世階段を駆けのぼった。
高度なプレゼン能力を持っていたことも含めて、その行動をみれば、サイコパスの疑いが濃厚である。
※快楽殺人者をシリアルキラーという。

ブラ高野~阿波十郎兵衛屋敷

阿波十郎兵衛屋敷(徳島市)は、江戸期に罪状も明らかにされないまま徳島藩に処刑された庄屋、板東十郎兵衛の屋敷跡である。
現在は人形浄瑠璃の演芸場として利用されている。
ここではでは傾城阿波の鳴門(けいせいあわのなると)をはじめ国指定重要無形民俗文化財の阿波人形浄瑠璃を毎日上演している。

人形浄瑠璃は、三人遣いの人形、太夫(たゆう)の語り、三味線の音曲(おんぎょく)によって演じられる真実性豊かな演劇である。
傾城阿波の鳴門という人形浄瑠璃は、親子の情愛物語を核心として、驚くべき悲劇性の完成度をみせ、この結末を観ると、歌舞伎などは足元にも及ばずまるで幼稚園児のお遊戯会である。

阿波十郎兵衛屋敷入口

お鶴とお弓 再会のシーン

人間探求~サイコパスの分析 その1

1 サイコパスとは何か?
サイコパスと精神障害や人格障害の違いは、サイコパスは、自分がしていることの意味を理解していることである。

嘘言癖があり、変り者、口が上手いという三条件を持った人間は、サイコパスと思っていい。
もっともらしく「パーソナリティ障害」などといって精神障害者として分類することもあるが、サイコパスを単なる精神障害や反社会的人格と規定すると、その実体を暴くのが難しくなる。
やっかいなのは、サイコパスは性格異常者でありながら我々の隣人として社会に溶け込んで生活しているので、表面上は健常者と見分けがつかないことである。
サイコパスは全人類の1%程度存在することがわかっているが、先天性(遺伝性)であり、生まれつきといってよい。
子供でもわかるような嘘をつき通し、ロス疑惑で最後には自死したM氏はサイコパスの見本のような人物であった。
サイコパスの特徴は次の通りである。

2 外見
⑴ 嘘言癖
嘘も方便というように人間関係を円滑にする、やむを得ない嘘もあるが、サイコパスは、いつでも平気で深刻な、抜きさしならない嘘をつくことができる。
なぜ嘘をつくのか?
嘘を言って人をだますことに暗い悦びを得ることができるからである。
嘘がばれても、反省するどころか、そもそも嘘は悪いことであるという認識がない。
運が悪かったとか、次はもっと上手に嘘をつかなければならないと考える。
嘘をつく癖があるかかどうかサイコパスを見分けるための重要な手がかりである。

⑵ 変り者
風変わりな発想をして、思考のプロセスはもとより、結果に至る理由、原因、動機が不明であるため、何をするか予見できない。
サイコパスが変り者であることについては例外がない。

⑶ 口のうまさ
サイコパスは、脳の一部である扁桃体や海馬の働きが鈍いので、人前で話す時もドキドキすることがなく、堂々として言葉がスムーズ、虚言癖とうらはらに口達者である。ユーモアや頭の回転の速さなど人を引き付ける、不思議な人格的魅力を持っているのもサイコパスの特長である。
サイコパスはルールを平気で無視し、超然としているので一見すると聡明である。

⑷ 残忍
自分より弱いと思えばハラスメントを始める。
サイコパスは虐待を好む。

3 内面
⑴ 良心と罪悪感の欠如
サイコパスは良心も罪悪感も持つことができないので、悪いことをしているという意識が欠如している。
したがって後悔もなく反省もなく、ましてや謝罪など思いもよらず悪行(あくぎょう)を繰り返していく。
謝ることはあっても、うわべだけ、彼らにとって処世術の一つである。
サイコパスは狡猾である。

⑵ 無上の快感
サイコパスは他人の悲しみや心の痛みという感情を読み取るのは得意である。
ただ思いやりややさしさの感情が欠如しているため共感しないだけで、悲しんでいる人の心理状態や苦しんでいる人の痛みを精確に想像し楽しむのである。
おしゃべりで人好きのする、12人殺し、後妻業の女といわれたK死刑囚は、なぜ殺人が悪い事なのかピンとこないのである。遺産相続書を書かせたうえで、青酸カリ入りのカプセルをさりげなく上手に飲ませること、すなわち殺人が彼女には悦びであった。したがって、知識不足のドキュメンタリー作家が殺人の善悪について何回尋ねても、遺族への謝罪など思いもよらないのである。
サイコパスにとっては、殺人さえゲームなので、命を弄(もてあそ)ぶことも無上の快感となるのである。

⑶ 疑い深さ
自分は嘘つきであるという自覚はあるので、人を信用することはない。

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