高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

暦の見方 その8 二十八宿(にじゅうはっしゅく)

二十八宿は、地球から見た太陽の軌道である黄道を28のエリアに不均等分割し、これを宿(しゅく)と呼び、星座名をつけたものである。
四方にそれぞれ七の星座を当てはめ、吉凶を書いているものの、吉凶の根拠は不明である。東は東方青龍、北は北方玄武、西は西方白虎、南は南方朱雀という。

1 東方青龍
角(かく)宿~おとめ座 普請造作・結婚に吉。葬式に凶
亢(こう)宿~おとめ座 衣類仕立て・種まきに吉。造作に凶
氐(てい)宿~てんびん座  結納・酒造りに吉。着始めに凶
房(ぼう)宿~さそり座  結婚・旅行・移転・開店・祭祀に吉
心(しん)宿~さそり座  祭祀・旅行・新規事に吉。結婚に凶。
尾(び)宿~さそり座  結婚・造作・新規事に吉。着始めに凶
箕(き)宿 ~いて座  池掘り・仕入れに吉。結婚・葬式に凶

2 北方玄武
斗(と)宿~いて座   土掘り・開店・造作に吉
牛(ぎゅう)宿~やぎ座   移転・旅行・金談など全てに吉
女(じょ)宿~みずがめ座  訴訟・結婚・葬式に凶
虚(きょ)宿~みずがめ座  学問始めに吉。相談・造作に凶
危(き)宿~みずがめ座   酒作りに吉。衣類仕立てに凶
室(しつ)宿~ペガサス座  結婚・祝い事・祭祀・井戸掘りに吉
壁(へき)宿~ペガサス座      開店・結婚・衣類仕立てに吉

3 西方白虎
奎(けい)宿~アンドロメダ座 開店・文芸開始・樹木植替えに吉
婁(ろう)宿~おひつじ座   造作・縁談・契約・衣類仕立てに吉
胃(い)宿~おひつじ座  開店・移転・求職に吉
昴(ぼう)宿~おうし座  神仏詣で・祝い事・開店に吉
畢(ひつ)宿~おうし座  祭祀・普請開始・土地開拓・縁談に吉
觜(し)宿 ~オリオン座  稽古始めに吉。造作・衣類着始めに凶
参(しん)宿~オリオン座  仕入れ・取引開始・祝い事・縁談に吉
※参の読み方は、「さん」と「しん」があるが、本資料では、「しん」を採用している。

4 南方朱雀
井(せい)宿~ふたご座  神仏詣で・種まきに吉。衣類仕立てに凶
鬼(き)宿~かに座  婚礼のみ凶。他の事には全て吉
柳(りゅう)宿~うみへび座  結婚・開店・葬式に凶
星(せい)宿~うみへび座  便所改造に吉。祝い事・種まきに凶
張(ちょう)宿~うみへび座  就職・見合い・神仏祈願・祝い事に吉
翼(よく)宿~コップ座  植え替え・種まきに吉。結婚に凶
軫(しん)宿~からす座  地鎮祭・祭祀に吉。衣類仕立てに凶

ブラ高野~瀬戸内海

東西450km、南北55km、平均水深約38mの瀬戸内海は、本州西部、四国、九州に囲まれた日本最大の内海(面積は23,203平方km)である。
この海域は700以上の島がある多島海、海岸線の総延長は約7,230kmある。

山口県、広島県、岡山県、兵庫県、大阪府、和歌山県、徳島県、香川県、愛媛県、大分県、福岡県がそれぞれ海岸線を持っている。
沿岸地域を含めて瀬戸内(せとうち)ともいうが、瀬戸内海は「瀬戸の内海」の意味である。
瀬戸内海は、古来朝鮮半島、九州、畿内を結ぶ航路として繁栄を続け、周辺の気候は、瀬戸内海式気候と呼ばれ、暖かく雨量が少ない。

瀬戸内海の島々

暦の見方 その7 三隣亡(さんりんぼう)

十干と十二支の組み合わせで吉凶を選んだ日を選日というが、三隣亡は選日の一つである。
三隣亡の日は、十二支の活動が凶変を起こすということで、建築・土木工事を避けなければならない、といわれている。

三隣亡は、一説では、当初「三輪宝」と書かれ、「屋立てよし」「蔵立てよし」と注記されていたが、暦の編者が「よ」を「あ」と書き間違え、そのまま「屋立てあし」、「蔵立てあし」と伝わってしまったのではないかという。

「三輪宝」と書いて凶日では都合が悪いということで同音の「三隣亡」に書き改められたのであろう。
三隣亡は、現在とは正反対の吉日だったことになる。
三隣亡の決め方は、新暦月や旧暦月でなく、二十四節気による節月であるため、現在のカレンダーとはずれが生じる。

節月は、例えば二十四節気の立春から啓蟄までを一つの月とみる概念である。
節月の
1、4、7、10月は、亥の日が三隣亡となる。
2、5、8、11月は、寅の日が三隣亡となる。
3、6、9、12月は、午の日が三隣亡となる。

新暦に換算すると、令和3年の三隣亡は次の通り月に2~4日である。
1月~10日・22日      7月~5日・9日・21日
2月~8日・20日       8月~2日・7日・19日・31日
3月~7日・19日・31日   9月~15日・27日
4月~4日・16日・28日   10月~13日・25日
5月~15日・27日      11月~6日・11日・23日
6月~11日・23日      12月~5日・8日・20日

ブラ高野~黄土地帯の様相 その1

易も九星も中国大陸黄河流域の黄土地帯が故郷である。
黄土は想像を超える自然の賜物であり、刃(やいば)でもある。
なぜかというと、黄色い土のチリが降り積もった大地は豊かな恵みをもたらす反面、黄河が氾濫(はんらん)すると、生き物が絶滅する過酷な環境が黄土地帯だからである。
司馬遼太郎先生が項羽(BC232年~BC202年)の口を借りて、「項羽と劉邦」という小説でその様相を説明しているので以下引用しよう。
ちなみに項羽は、江南の出身である。

〚(なんと、ゆたかなものだ)
と、項羽は、自分の故郷の水っぽくて黒い土の色とはまったくちがった黄土地帯の田畑を見つつ、この大地に豊穣を感じた。漢民族の文明は黄土地帯において盛衰をくりかえしてきただけに、楚人である項羽は、土の黄色っぽさをみるとどことなくこれこそ文明 の地帯だとおもってしまう。
黄土は、北方の半乾燥アジアのちりが風に運ばれて堆積(たいせき)したもので、粒子はこまかく、掌(て)にすくえば軽くてさらさらしており、層は深さ平均二、三0メートルもある。ときに七0メートルにも達する。
黄土は植物の成長に必要な鉱物質を多量にふくんでいるのと水保(も)ちがいいために農業にもっともよく適して、この大陸に巨大な農業文明をそだてたが、一面、水触(すいしょく)されやすい。水触されると、ほぼ垂直の谷壁をつくって陥没し、平地に巨大な穴(あるいは谷)をつくってしまう。
新安には、水触によってできた黄土谷が多い。ときに転落すれば命をおとすほどに深い谷があった〛
項羽と劉邦(司馬遼太郎著)

暦の見方 その6 十二直(中段)

十二直は、北極星を中心に北斗七星の取っ手部分が回転して円軌道を描くので、これを十二区分し、十二支の方位と結び付け名付けした上で吉凶判断に活用したものである。
十二直の直は当たる、という意味があるものの、吉凶の根拠は不明である。
十二直は、暦の中段に書かれているため、単に中段と呼ぶこともある。
詳細は次の通りである。

建(たつ)~万物を建て生じる日 よろず大吉の日。蔵開きは凶
除(のぞく)~障害を取り除く日 井戸掘り・治療開始・祭祀などは吉。結婚は凶
満(みつ)~全てが満たされる日 移転・結婚などは吉。服薬は凶
平(たいら)~物事が平らかになる日 旅行・結婚・道路修理などは吉。種まきは凶
定(さだん)~善悪が定まる日 開店・結婚・移転・種まきは吉。旅行・訴訟は凶
執(とる)~執り行う日 祭祀・祝い事・造作・種まきは吉。金銭出納は凶
破(やぶる)~物事を突破する日 訴訟・出陣・漁猟・服薬は吉。祝い事・契約は凶
危(あやぶ)~物事を危惧する日 万事控えめであれば吉
成(なる)~物事が成就する日 建築・開店は吉。訴訟・談判は凶
納(おさん)~物事を納め入れる日 収穫・商品購入は吉。結婚・見合いは凶
開(ひらく)~開き通じる日 建築・移転・結婚等は吉。葬式は凶
閉(とづ)~閉じ込める日 金銭出納・建墓は吉。棟上げ・結婚・開店は凶
ちなみに令和3年12月の十二直は以下の通りである。

12月 5日~建(たつ)
12月 6日~除(のぞく)
12月 7日~除(のぞく)
12月 8日~満(みつ)
12月 9日~平(たいら)
12月10日~定(さだん)
12月11日~執(とる)
12月12日~破(やぶる)
12月13日~危(あやぶ)
12月14日~成(なる)
12月15日~納(おさん)
12月16日~開(ひらく)
12月17日~閉(とづ)

 

 

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