高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

易とは何か その14~易経の含蓄 №1

○易経の含蓄~№1
ア 天地否
危いと思って反省する人間は、地位が安泰であり、亡びを恐れて行いを振り返る者は、存立できる者である。乱れを心配する者は、治世を保つ者である。
したがって、君子は、安全と思っても危機を忘れず、国が順調に存立している場合でもその滅亡を忘れず、治にいても乱を忘れないのだ。このようにしてその身はやすらかとなり、国家の安泰を保つのである。
天地否の五爻にも、「それ亡びなん、亡びなん、苞桑(ほうそう)に繋(かか)る」と言っているのである。
※苞桑(ほうそう)に繋る~桑の木の根元にしがみついて危うい状態

○書き下し文(繋辞伝より作成)
子曰(いわ)く、危(あや)うき者は、その位(くらい)に安んずる者なり。亡びんとする者は、その存を保つ者なり。乱るとする者は、その治を有(たも)つ者なり。この故に君子は安くして危うきを忘れず、存して亡ぶるを忘れず、治まりて乱るるを忘れず。ここをもって身安くして国家保つべきなり。易に曰(いわ)く、それ亡びなんそれ亡びなんとて、苞桑(ほうそう)に繋(かか)る、と。

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