この俳句は、生命の躍動と消滅、そして同時にアナーキーを感じさせる、という不思議な魅力を持っています。
その理由を解明するため、使用言語を分析してみると、次のようになります。
踊れ踊れ→生命の躍動 (六文字)
花のちるまで→生命の消滅 (七文字)
暮るゝまで→時の終わり (五文字)
合計文字数→十八文字
生命の躍動と消滅、時の終わりを表現していることはわかりやすいのですが、実はアナーキーの原因はルール破りの十八個の文字にあります。
子規居士は、一文字だけ追加して程よい程度に無秩序を感じさせる、という言葉巧者、単語使いの名人であることがわかります。
この俳句を読むと、なぜかわかりませんが、幕末に起こった集団ヒステリーの「ええじゃないか、ええじゃないか、ええじゃないか」という連呼が思い出されてなりません。