福岡市中央区役所の斜め向かいに、市の保存樹に指定されている大きなイチョウの古木があります。
ここには江戸時代、黒田藩士である飯田覚兵衛の屋敷があり、当時からイチョウの木はあったようです。
大正2年に、炭鉱経営者がこの地に建坪400坪の別邸を建築しました。
以前よりあったイチョウの木をそのまま残していたので、通称「ぎなん屋敷」といわれました。
博多方言ではぎんなんを“ぎなん”といいます。
昭和27年に邸宅は全焼してしまいますが、イチョウの木はしぶとく生き残りました。
その生命力を愛(め)でて現在「再生治療」が行われています。