高野白山の九州易学開運学院

徒然の記

重耳(ちょうじ)

晋の文公(BC696年~BC628年)を素材にした重耳(ちょうじ)という歴史小説があります。

作者の宮城谷昌光氏は、主人公より副主人公を描いた部分がいきいきとして面白いという作風を持つ小説家です。

「重耳」は、秀逸な書き出しから謎と波乱を予感させて、これに匹敵する書き出しはラフカディオ・ハーンの「茶碗の中」という怪奇小説のほかは思い出せません。

「重耳」の書き出しをご紹介しましょう。

「口をあけると、その者は、晋人であることがわかる。

歯が黄色いからである。

そのように、かれらはあるとき黄河の支流である汾水のほとりに国を樹て、黄色い砂の降り積もる高地の上で暮らしつづけた。

が、晋人とは、何者であろう。

謎といえば、これほどの謎はない。」

これは、もはや散文というより詩歌に近いといったほうがいいでしょう。

たった6行を書くのにどれほどエネルギーを使ったか、司馬遼太郎先生が絶賛するのも無理はありません。

日本語世界は、宮城谷昌光氏により豊かに奥深くなっています。

四国巡礼記シリーズ~旅のはじまり

今回から四国巡礼記をシリーズでお届けします。

神秘の四国八十八ヶ所のうち、主要スポットの現状について、人間模様、不思議な話、伝説などをまじえながら順次リポートしましょう。

※                     ※

1 出発
四国巡礼は、霊山寺からスタートします。

霊山寺は、れいさんじ、ではなく、りょうざんじ、と読みますが、境内が狭く、ややうす暗い印象があります。

2 必需品
巡礼には、金剛杖(こんごうつえ)、白衣、輪袈裟(わげさ)が必需品です。

輪袈裟は、法衣の代替品で、したがって、巡礼者は、一時的に僧侶の世界に身を置くことになります。

トイレや食事の時は、輪袈裟をはずします。

3 消耗品
線香(入れ)、ロウソク、経本(きょうほん)、賽銭(入れ)、念珠(ねんじゅ)、ライター(2~3本)、ポンチョ式の雨カッパ(100均もので充分)などはあらかじめ準備して持って行ってもいいし、初めての巡礼者は、納経帳やご朱印を押すための特別の白衣、さんや袋も売店で購入もできます。

金剛杖を区別するための専用シールを持っていくと便利です。

八十八ヶ所巡拝終了のお礼まいりをするので、霊山寺だけは2回参拝します。

したがって、訪問する寺院は、合計89寺となるため、消耗品を以下のように揃えます。

・線香~89寺×6本(本堂3本、大師堂3本)プラスα

・ロウソク~89寺×2本(本堂1本、大師堂 1本)プラスα

・お賽銭~89寺×20円以上(本堂10円以上、大師堂10円以上)プラスα

・納札(おさめふだ)~88寺×2枚(本堂1枚、大師堂1枚)プラスα

線香3本の内訳は、ご祭神1本、先祖1本、巡礼者1本で、過去、現在、未来も表現します。

線香は、折れやすいので、余分に準備するのは言うまでもありません。

納札は名刺代わりなので、お礼まいり時の霊山寺では必要ありません。

納札の日付けは、「吉日」と書くといつでも使えるので使い勝手が良く、願意は、「世界平和」や「先祖供養」など四文字熟語のケースが普通です。住所は、手間がかかりますが、市町村名から最後の地番まで書いておく方がいいでしょう。

4 礼拝
たとえ代参であっても、礼拝時の頭が高いと、ご精霊から頭を打たれることがありますので、よくよく真摯に参拝しなければなりません。

5 巡拝の要領
お先達の指示に忠実に従うことが巡拝をスムーズにする要領です。

何も考えずに、ロボットのように体が動いて来れば楽になります。

6 その他
なお、経本にある「弟子某甲 尽未来際」は、でしむこう じんみらいさい、と読み、「仏弟子である私は、未来尽きるまで永遠に誓います」という意味です。

輪袈裟、賽銭入れ、線香入れ
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霊山寺の公式ホームページです。
http://www.88shikokuhenro.jp/tokushima/01ryozenji/

 

徳川家康の狂気

歴史上の人物のうち、徳川家康公の悪印象は格別ですが、ただ悪賢く、狡猾なだけの人物ではありません。

1573年、小牧・長久手の戦いでは、同盟者の織田信孝が一言の断りもなく豊臣秀吉と休戦したため、徳川家康公は、戦いの継続はできないと判断しました。

そこで、彼は何をしたか?

なんと敵である豊臣秀吉に戦闘中止を寿ぐ祝賀使を送ったのです。

内心は、はらわたが煮えくりかえるような思いであったに違いありません。

これにより、豊臣秀吉は、徳川討伐の口実を失いました。

忍耐力の勝利というべきでしょう。

その生涯でただ一度無茶をしたのは、三方ヶ原の戦いで武田軍に突入した時です。

三倍の大敵に向かってなぜ突撃したのか。

戦国の世は家を守るためには何でもありという時代で、信長と信玄のうち、勝者に味方するのが普通ですが、しゃにむに強大な敵陣へ突撃し、はねかえされ命からがら浜松城へ逃げ帰りました。

これが逆に信用をつくる好結果となり、徳川殿は律儀者であるという評判を生み一生涯のイメージとなりましたが、それにしても信長との盟約を守るためとはいえ、籠城せずに野戦を挑んだ動機も理由も原因もはっきりしません。

徳川家康公の姓名判断をしてみると、運勢は、

1      頭領富貴
2      長寿富貴繁栄

となり、まずは順当ですが、宿命をみると、

「上伸極めて困難、身心を労し神経衰弱・・・甚だしきは発狂・・・」
となります。

「上伸極めて困難」は、信長、秀吉に臣従せざるを得なかったことが思い浮かびますが、問題は、「甚だしきは発狂」という判定です。

戦いの切所では爪をかむ癖があり、気の細いこの人は、自分の狂気に気づいていながら、一生涯隠し続けたのではないか、という思いがしてなりません。

しかしながら、徳川260年は、島原の大農民一揆を除いては、日本列島では、概ね平和を享受することができた期間でした。

ブラ高野シリーズ〜母里太兵衛

母里太兵衛(もりたへい)は、16世紀後半から活躍した、黒田家中の戦国武者です。
福島正則所有の名槍「日本号」を呑みとった話は史実で、大酒豪でした。
この話は、筑前今様の黒田節として今に伝わっています。
福岡城址に母里屋敷の長屋門が移築され残っています。

黒田節
「酒は飲めのめ  飲むならば
日の本一の  この槍を
飲みとるほどに   飲むならば
これぞ真の  黒田武士」

母里屋敷長屋門
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桝掛け線

感情線先端は、人差し指と中指の方向に上がって行くケースが多いのですが、手のひらを一直線に真横に横断する感情線を特に桝掛け線といいます。
桝掛け線の人は、物やわらかで温厚な外面ですが、執着心が強く、気むずかしく、かつ節約家でお金の使い方が上手く、昔から大蔵大臣の相と呼ばれています。
歴史上の人物では、徳川家康公が桝掛け線の持ち主です。
豊臣家を滅ぼすまでの執念深さ、手練手管、大名を手なずけるための金使いのうまさは、まさに桝掛け線の特徴をあらわしています。

ブラ高野シリーズ〜中洲の風景

夜の繁華街である中洲は、黄昏時に外から見ると、ネオンの美しさがよくわかります。
春吉橋から見た風景がきれいで、ラーメンの味もマアマアです。

中洲の風景
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那珂川沿いの屋台街
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卜(ぼく)と筮(ぜい)

卜と筮は、占いの方法と目的がちがいます。
卜は、焼いた亀の腹の甲を水で急激に冷やします。
すると、ひびわれができますが、そのひびを兆(ちょう)といって、兆ごとにおよそ100種類の説明文があったと伝わっています。
卜は、戦争の吉凶や豊作、凶作など国 家の大事を占いますが、現在でも兆の事跡が残っています。
筮は、個人の問題を占いの対象として、周の時代は、蓍(めどぎ)という雑草の茎を使っていましたが、今では竹ひごです。
卜と筮をあわせて卜筮(ぼくぜい)といいます。

ブラ高野シリーズ~森鴎外旧居

北九州市の小倉駅を降りて、鍛冶町へ行くと森鷗外が明治32年6月から1年半暮らした旧居があります。

裏庭にある柿の木が家によくなじんで絵のようです。

森鷗外は、島根県津和野の出身で、もともと医者ですが、小説家として知られています

「舞姫」という小説を読んだ時の感動がいまだに記憶に残っています。

道路上の標識
道路上にある標識

案内看板
森鷗外看板

旧居
旧居

手入れの良い裏庭の柿の木
裏庭の見事な柿の木

掛け軸(模写)
直筆の掛け軸(複写)

等身大
等身大

易経の世界観

易経六十四卦のうち、1番目(乾為天)から30番目(離為火)までを上経(じょうけい)といい、31番目(澤山咸)から最後の64番目(火水未済)までを下経(かけい)と呼びます。

上経(じょうけい)は、主に自然描写が多く、下経(かけい)は、人生行路を記述しながら、指針、方向性を示しています。

六十四卦の卦辞について、その内容をざっとに吉凶分類すると、吉と凶が相半ばしているのがわかります。易経はこの世界全体を吉凶バランスが取れた世界であると認識しているようです。

ブラ高野シリーズ〜筥崎宮の扁額

筥崎宮(福岡市東区)の楼門に「敵国降伏」という額がかかっています。筥崎宮の象徴ともいうべきこの額は、亀山上皇(在位1260年〜1274年)のご筆蹟のうち一枚を模写拡大したものです。楼門は、伏敵門とも呼ばれています。

敵国降伏の額

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ご筆蹟(縦18cm、横17.5cmの紺紙に金泥文字)

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敵国降伏のいわれ

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裏口の鳥居にかかげられている額

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筥﨑宮の公式ホームページです。
http://www.hakozakigu.or.jp/index.php

 

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